冬木立(北海道・十勝)
サザンカ
八ツ手の花
冬の実石榴
冬の菊
カリンの実(季語・秋)
落葉 メタセコイア
南天の実
草の種
クロガネモチ
ヒイラギ
スイフヨウ
ムラサキシキブ
アレチヌスビトハギ
イガグリ
ハンミョウ(ミチオシエ)
写真提供はBさん
ハイビスカス
くちなし
合歓の花
八重ムクゲ
沙羅の花
ホクシャ
タチアオイ
クレマチス
ボタン
オウゴンカゲツ
マンサク
桃の蕾
レンギョウ
アシビ
紅白梅
ねこやなぎ
神鉄電車
ロウバイ
冬薔薇
左義長
サザンカ

| 俳子俳句セレクション 2004 |
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寒の鯉 動けど水の 動かざる |
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山茶花の 咲くも散りしも 池の面に |
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雪地蔵 地震に逝く子も 遺る子も |
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幾山河 越えてふるさと 春の山 |
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もののふは 猛しよ我は 花人に |
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緑陰や 齊下丹田 息深し |
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涼なるや 秀吉愛でし 有馬水 |
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夏燕 風まで青き 須磨の浦 |
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凌霄花 余生軽ろしと 思ふべし |
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月明に 鎮みて暗し 武庫の山 |
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秋冷や 消えなんとして 明けの星 |
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余りにも 長き不在や 落葉掻く |
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天変と 地異と人災 年暮るる |
| 2004年 冬 |
| 1 |
海山の ひとつなる地や 初御空 |
| 2 |
鳥雀も 瑞を乱さず 明の春 |
| 3 |
茶を愛でて 心身一如 庵の春 |
| 4 |
山茶花の 咲くも散りしも 池の面に |
| 5 |
寒の鯉 動けど水の 動かざる |
| 6 |
どんと焼く 火照る顔みな 穏やかに |
| 7 |
日向ぼこ 無位も無官も 恥づるなく |
| 8 |
甘き香や 蝋梅の色 濃きがほど |
| 9 |
今日もまた 開かぬ蕾 冬薔薇 |
| 10 |
貧すれば 鈍すといへど 冬薔薇 |
| 11 |
底冷や 山間低き ところほど |
| 12 |
寒三日月 竹蝋燭に 宿る魂 |
| 13 |
雪地蔵 地震に逝く子も 遺る子も |
| 14 |
凍星や 声にならざる ものありて |
| 15 |
内奥の欠落 神戸震災忌 |
| 16 |
着々と 宅地造成 山眠る |
| 17 |
山眠る 街は真夜も 眠らざる |
| 18 |
山眠る 尾根ゆく人の 見え隠れ |
| 19 |
草庵に 黄金花月 咲にけり |
| 20 |
くらすらの 花も貧しき 俳子庵 |
| 21 |
冬木立 抜けてローカル 電車かな |
| 22 |
探梅や 梢を渡る 風の音 |
| 23 |
探梅や 日当たりよきに 二三人 |
| 24 |
梅つぼみ 吾にも秘めたる 思いあり(季題・春) |
| 2004年 春 |
| 1 |
梅一輪 花びらひとつ 欠けしまま |
| 2 |
春浅し 母混濁の 床に伏す |
| 3 |
行き暮れて 風強き丘 下萌ゆる |
| 4 |
下萌や 吼ゆるがごとき 闇の底 |
| 5 |
行きゆきて 果てなき大地 下萌ゆる |
| 6 |
草萌ゆる われ屍と なろうとも |
| 7 |
幾山河 越えてふるさと 春の山 |
| 8 |
ふるさとの 訛りになじむ 春日かな |
| 9 |
月朧 わが骨は父 眠る地に |
| 10 |
ひきこもる ままの少年 猫柳 |
| 11 |
春寒や こころの痛む こと多く |
| 12 |
若者の 住みづらき世や 斑雪凍つ |
| 13 |
六甲の 山より街へ 春疾風 |
| 14 |
ひと本に 紅白梅と 咲きにけり |
| 15 |
神いづこ 金縷梅咲かせ 給ふあと |
| 16 |
ものなべて 仏の化身 風光る |
| 17 |
孫文碑 あるも神戸や 風光る |
| 18 |
春風や 六甲山姿 やわらぐる |
| 19 |
芽柳や 早朝散歩 再開す |
| 20 |
芽柳や 街騒すらも 柔らかく |
| 21 |
商店街 閑散として 花馬酔木 |
| 22 |
連翹や 庭の俄かに 華やぎて |
| 23 |
人はみな 良きとこ持てり 沈丁咲く |
| 24 |
秘めやかに 触れたきほどに 桃蕾 |
| 25 |
桃つぼみ 滑らかにして 艶やかに |
| 26 |
もののふは 猛しよ我は 花人に |
| 27 |
山は北 海は南 花行脚 |
| 28 |
ひと雫 さきに行かせて 落椿 |
| 29 |
蒲公英や 畦道長き 千年家 |
| 30 |
のどけしや 同姓多き 峡の里 |
| 31 |
春の泥 ダムに沈みし 家の跡 |
| 32 |
春の昼 みなと神戸の 長汽笛 |
| 33 |
下積みに 耐えて笑むひと 春園に |
| 34 |
花みづき 先葉変じて 花となる |
| 35 |
惜春や 落陽淡き 播磨灘 |
| 2004年 夏 |
| 1 |
早暁の 雨が重たき 牡丹かな |
| 2 |
白牡丹 痩身佳人 座すごとく |
| 3 |
新緑や 小高き丘の 赤鳥居 |
| 4 |
みどりの夜 ネット三昧 極まるる |
| 5 |
子供の日 低きに古き 柱傷 |
| 6 |
行きゆけど 全山みどり なりしかな |
| 7 |
すずらんの 清楚明朗 俳子庵 |
| 8 |
君影草 どこか母似の まな娘 |
| 9 |
君影草 散るや妖精 失せしごと |
| 10 |
クレマチス 夕暮れの街 ひそとして |
| 11 |
五月空 わが胸奥に くもりなし |
| 12 |
涼なるや 秀吉愛でし 有馬水 |
| 13 |
緑陰や 臍下丹田 息深し |
| 14 |
緑陰や 釈迦尊顔を 拝すかに |
| 15 |
泰山木 胸に咲かさば 大き夢 |
| 16 |
句心の 千変万化 卯木咲く |
| 17 |
花菖蒲 濁りて浅き 池の水 |
| 18 |
沙羅の花 佳人薄命 南無阿弥陀仏 |
| 19 |
額の花 有馬足湯の をみな客 |
| 20 |
こあぢさゐ 後姿の さびしひと |
| 21 |
シチダンカ 花に宿りし 星の精 |
| 22 |
口づけや 茱萸の香の ほのかなる |
| 23 |
六甲の 木々の豊かに 梅雨晴間 |
| 24 |
梅雨晴間 てふには強き 日差しかな |
| 25 |
花ほくしゃ 歓声あがる 児童館 |
| 26 |
立葵 古女房の 深なさけ |
| 27 |
万緑や 山の海際 近きまで |
| 28 |
白百合や つづらに折れし 峠道 |
| 29 |
尾根涼し 足下に見ゆる 港町 |
| 30 |
億万本 億兆葉の みどりかな |
| 31 |
夏燕 風まで青き 須磨の浦 |
| 32 |
陽当りて 紅のほのかに 八重槿 |
| 33 |
向日葵や ひたむきにして 真直ぐなる |
| 34 |
合歓の花 心貴族の 夢枕 |
| 35 |
花岨菜(そばな) 向三軒 両隣 |
| 36 |
どくだみや 庭狭うして 古き庵 |
| 37 |
庭隅の古りし仙人掌 咲きにけり |
| 38 |
くちなしの 色の褪するは 易かりて |
| 39 |
ハイビスカス 神戸鯉川 ラプソデイ |
| 40 |
凌霄花 余生軽ろしと 思ふべし |
| 41 |
蝉声や まだ薄暗き 明けしじま |
| 42 |
心頭を 滅却すれど なほ暑し |
| 43 |
炎日に 影持つことを 疎みけり |
| 44 |
身だしなみ 正す術なき 大暑かな |
| 45 |
忍一字 いつまで続く 炎日ぞ |
| 46 |
すずしさや 墓地より出づる 黒き猫 |
| 47 |
わが庭に 迷ひ来りて 道をしへ |
| 48 |
土闇を 出でたる蝉や 朝日さす |
| 49 |
木漏れ日に 輝く蝉の 羽色かな |
| 50 |
雲の峰 涙ぬぐひて 行きし道 |
| 51 |
人問はば 汗と笑顔の 半生と |
| 52 |
虹立を 渡りて届け 深き愛 |
| 2004年 秋 |
| 1 |
ちちははの 影に添ふごと 盆踊 |
| 2 |
秋の夜 アテネ五輪の 話など |
| 3 |
ガラガラの ライトスタンド 秋めける |
| 4 |
秋めくや ほほゑみ戻る 郵便夫 |
| 5 |
国原を 冷ますがごとく 秋の雨 |
| 6 |
はかどらぬ 子らの宿題 秋の蝉 |
| 7 |
万葉の 人はやさしも 白芙蓉 |
| 8 |
萩の花 娘十八 盛りなる |
| 9 |
新涼や 路地の奥にも 子らの声 |
| 10 |
過ぎ去りし 日々の思い出 秋朝顔 |
| 11 |
古町の 恋多きひと 式部の実 |
| 12 |
毬栗や 嘘をついたら 針千本 |
| 13 |
ぬすびとはぎ 一癖ありて 嫌はるる |
| 14 |
蟷螂の 餌を放さずに 逃げにけり |
| 15 |
渋柿の 色とりどりに 実りけり |
| 16 |
花すすき 善福寺への 細き道 |
| 17 |
収穫の 確かな予感 稲穂垂る |
| 18 |
暁闇の しじまに咲けり 酔芙蓉 |
| 19 |
白と咲き 紅と散るなり 酔芙蓉 |
| 20 |
雨の日は 紅のほのかに 酔芙蓉 |
| 21 |
酔芙蓉 一ト日限りと 咲きにけり |
| 22 |
月出でて 風静山を 揺るがさず |
| 23 |
月明に 鎮みて暗し 武庫の山 |
| 24 |
秋天や 六甲嶺の 凛として |
| 25 |
露の夜や 一寸先の 闇深し |
| 26 |
六甲の 黒き山塊 月青し |
| 27 |
蚯蚓鳴く 折れたる骨の 軋むごと |
| 28 |
長き夜や 廊下に響く 靴の音 |
| 29 |
長き夜に か細き息を 重ねけり |
| 30 |
秋小寒 看取る人なく 逝く人も |
| 31 |
六甲の 煙ぶるごとくに 秋の雨 |
| 32 |
病窓や 床づれ痒き 秋湿り |
| 33 |
秋天や 妻子の折りし 千羽鶴 |
| 34 |
羽根折れし 鵯は飛ばずや 峡の空 |
| 35 |
秋落揮 日毎に増ゆる 注射痕 |
| 36 |
麻酔より 醒めれば素秋 なりしかな |
| 37 |
身に入むや 生くるも死ぬも 紙一重 |
| 38 |
掛け声の 聞こゆるだけの 運動会 |
| 39 |
鵙高音 西六甲の 丘陵地 |
| 40 |
無為無聊 無味なるままに 秋の暮 |
| 41 |
悠久の 時よ愚生に 星月夜 |
| 42 |
秋冷や 消えなんとして 明けの星 |
| 43 |
流れきて 秋あけぼのの 雲となる |
| 44 |
車椅子 あれば自由や 秋日照る |
| 45 |
秋の野の 見ゆるとこまで 車椅子 |
| 46 |
車椅子 前も後も 秋の山 |
| 47 |
連綿と 繋がるいのち 草の種 |
| 48 |
車椅子 乗りて見あぐる 紫苑かな |
| 49 |
秋風や 懐かしき曲 流れくる |
| 50 |
病床に 浅き夢見し 秋の昼 |
| 51 |
台風禍 聞きてまどろむ 病ひ床 |
| 52 |
風呂入らぬ 我にしつこく 秋の蝿 |
| 53 |
秋の風 老躯さらすを 恥ぢをりて |
| 54 |
秋燈 常臥の人の 顔さびし |
| 55 |
看取妻 ゆび指す見れば 十三夜 |
| 56 |
秋思ふ 雨夜月夜も 風の夜も |
| 57 |
秋深し 人さまざまに 生き死にて |
| 58 |
秋寂ぶや 身の上語る 病臥人 |
| 59 |
子等すでに わが前行けり 暮の秋 |
| 60 |
いつとるる 手枷足枷 そぞろ寒 |
| 61 |
螻蛄鳴けり 日毎につのる 医者嫌ひ |
| 62 |
極上の 良薬われに 秋日向 |
| 63 |
黄落か と見えて蝶の 舞ひ来たる |
| 2004年 冬 |
| 1 |
立冬や 退院未だ かなはざる |
| 2 |
冬に入る 治療遅延の 医師あはれ |
| 3 |
日だまりに 試歩踏む我や 小六月 |
| 4 |
一花二花 三花十月 桜かな |
| 5 |
帰り花 まぶた閉づれば 見ゆるなり |
| 6 |
帰り花 あきらめざれば 人もまた |
| 7 |
外泊す くろがねもちの 色づきて |
| 8 |
手入れなき 俳子が庭に 実南天(季語・秋) |
| 9 |
落葉す メタセコイアの 双樹ごと |
| 10 |
見るはみな 新鮮にして かりんの実 (季語・秋) |
| 11 |
冬茜 家族持てるを 神に謝す |
| 12 |
山茶花の 咲き初むはみな 艶やかに |
| 13 |
柊の 小さき花を 愛しけり |
| 14 |
冬の菊 活けきれぬほど お見舞に |
| 15 |
花ひとつ なき病院や 冬日入る |
| 16 |
冬石榴 残る路地奥 退院す |
| 17 |
あまりにも 長き不在や 落葉掻く |
| 18 |
花八手 災禍転じて 福となれ |
| 19 |
花八手 我に発句あり サイトあり |
| 20 |
朝寒や コキコキと鳴る 右の肩 |
| 21 |
短日に 散歩三回 風呂二回 |
| 22 |
暮早し 走る車に 怯む癖 |
| 23 |
冬至湯や 終生癒えぬ 肩の傷 |
| 24 |
柚子の湯に 心の澱を 流しけり |
| 25 |
水浅き 調整池に 対の鴨 |
| 26 |
空と地の あふひ遥かや 冬木立(北海道・十勝) |
| 27 |
年の瀬や 命ひとつを 拾ひ来て |
| 28 |
天変と 地異と人災 年暮るる |
Photo in こうべ すずらんだい 2004