| 六 甲 山 * * * |
春…六甲の 春は曙 柔き風 六甲の 長き稜線 風光る 鳥雲に 裏六甲の 谷越えて 六甲や 少し遅れの 山桜 六甲の 樹木億兆 木の芽時 今まさに 輪廻再生 木の芽時 春光を 纏ひて森の 精踊る 春霞 遠嶺が先に 瀬戸の海 東の 春まゆ月の 朝しじま 夏…柿若葉 水も空気も うまき里 六甲の 青葉若葉に 街埋む 青葉して 神しろしめす 山となる 万緑や 瑕疵細瑾の なきほどに 老鶯や 谷深うして 水清し とく見よと 指差す見れば 蛍の火 老い蛍 川面に落ちて なほ光り 六甲を 歩き疲れて 花さびた 六甲の 表も裏も さみだるる さみだれて 裏六甲の 濁り水 梅雨深し 砂防ダムにも 水満つる 六甲の 秀峰夏の 雲を吐く 六甲の 山襞深く 滴れる 滴りて 裏六甲の 空蒼し つきぬけて 裏六甲の 夕立雲 六甲も 摩耶もかき消ゆ 夕立かな 石古りて 外人墓地の 蝉時雨 秋…名月や 星稀(まれ)にして 風渡る 六甲の 黒き山塊 月青し 月出でて 風静山(かぜせいざん)を 揺るがさず 月明に 鎮みて暗し 武庫の山 六甲の 大尾根小尾根 鰯雲 上りあり 下りもありて 秋の雲 山やさし 秋風雲を 乱さざる 葉上の 秋光白き 山となる 爽かに 野掛け遊山 句吟行 椎の実を 踏むほかはなき 山路かな 実の薄き 毬栗ひとつ 拾ひけり わけ入りて いづこともなき 秋の暮 秋冷や 消えなんとして 明けの星 秋冷や 天に星屑 地に灯り 谷紅葉 徳川道の 標石 六甲の 山高きまで もみいづる 錦秋や 六甲の峰 なだらかに 冬…日に黄金(こがね) 月に銀白 枯尾花 悠然と 山仰ぎ見る 師走かな 枯野行く 道なき道を あてもなく 冬枯れて 裏六甲の 忘れ水 山眠る 尾根行く人の 見え隠れ 鴨啼きて 野沼の鈍き 水明かり 山里に 低き空あり 冬ざるる 里は雨 山は初雪 薄化粧 六甲の 表は霙 裏は雪 雪晴れて 明るき空と なりにけり 六甲の 西端低山 寒茜 六甲の 黒き山影 寒北斗 寒月下 獣のやうに 咆哮す 霧氷林 朝日差し来る 魚屋道(ととやみち) 神戸とて 奥六甲は 瀧凍つる 俳子 * |
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| 六甲山の山桜 撮影地:神戸市北区山田町小部妙賀山 |
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| 神戸市北区鈴蘭台南町より六甲山を望む(写真中央の山が六甲山山頂) |
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| 菊水山下(石井ダム付近)より神戸市街地を望む 写真はBさん提供 |
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| 菊水山の紅葉 |
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| 摩耶山夜景 写真:「神戸市 ふぉと あ・ら・かると」より転載 |
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| 六甲山とススキ 写真:「神戸市 ふぉと あ・ら・かると」より転載 |
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