戯   画  (ニ十句)               *
                     
         
      右顧左眄 上行下効 冬に入る
    
      ゐかんぜよ 龍馬気取りの 懐手
   
      人はいさ 心も知らず 闇夜汁
    
      初目覚め 極上発句 忘れ来し
                   
      いざ出陣 三廻りほども 着ぶくれて
    
      湯豆腐に 七人の敵 忘れをり
     
      
      流氷を 枕に胡獱(とど)の 欠伸かな
      
      さくらさくら さくらのはなの ちりぬるを
    
      古池や ドレミファソラシ 泥蛙
     
    
      どこ行くも 爺がしんがり 子供の日
   
      絶望の 果てなる希望 鉄線花
                  
      着古しを また取り出して 衣更
    
      会ふときは 薔薇一輪を 胸に抱き
   
      夢追ふも 旅に死するも 合歓の花
    
      どう見ても 不良老人 サングラス 
    
      明日がある 今日はひとまず 大昼寝
      
    
      一寸の 目の玉ふたつ 銀河見る
       
      無位無冠 無病息災 天高し
    
      憂きことは 笑ひ飛ばして 実山椒       
     
      ゆかないで 憂ひまなこに 秋の風

    俳子の守破離俳句
       

   木霊(二十句)   戯画(二十句)   扇都(三十句)
   人籟(二十句)   緑陰(二十句)   死夢(二十句)
   鎮魂(二十句)   炎帝(二十句)   蛇惑(三十句)
   寧楽(三十句)
    
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