ミミズの死骸
 
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       2021年 秋 ( 15 )   *  
 561  馬鈴薯の 凹みゑくぼか 尻穴か
 562  ここはどこ私は誰あれ木瓜は実に
 563  こぼさじと 思へばこぼれ 蔓むかご
 564  見目よしと 思へば旨き 通草かな
 565  敵将の 首をとるかに 南瓜採る
 566  叶はざる ものは重しか へぼ南瓜
 567  水腫れの 冬瓜は重し 味薄し
 568  厨窓の 光ねりこみ 胡麻をする
 569  白き糸 垂れて蓑虫 宙吊りに
 570  芋虫の 体の透けて みどり色
 571  田鼠来る 身じろぎせずに 蚯蚓鳴く
 572  死ぬ覚悟 いつでもありと 蚯蚓鳴く
 573  一徳も なきはあらずと 蚯蚓鳴く
 574  鳴く蚯蚓 踏んで天下の 一珍事
 575  蚯蚓鳴く 患部に至る 内視鏡
 576  文字化けの パソコン蚯蚓 鳴きやまず
 577  Que Será, Será 蚯蚓ケラケラ 鳴き笑ふ
 578  蚯蚓鳴く 我はおけらに 礼をなす
 579  干乾ぶる メビウスの輪や 蚯蚓死す
 580  誰こたふるや われからの 恋歌に われから=藻の虫
 581  喝采や 涙頂戴 村芝居
 582  古稀過ぎて 耳順はず 馬耳の秋
 583  株の秋 鼻をつまめば 東京ガス
     ひと昔前、株の立会というのがありました…
 584  金剛の 腰で分け入る 葛が原
 585  野に放つ 犬に数多や ゐのこづち
 586  さすらひの 親しき友や ゐのこづち
 587  草虱 かがみつ抜くる 獣道
 588  付きやすく 離れがたきよ 藪虱
 589  田の雨や 空向くままの 捨案山子
 590  里雨に 古着はりつく 捨案山子
 591  土臭し 畦に横たふ 捨案山子
 592  捨案山子 星なき夜も 天を向き
 593  捨案山子 あつけらかんと 天仰ぎ
 594  茫漠の 空と遊べや 捨案山子
 595  青春の 屈折蹉跌 青レモン
 596  レモン切る CTスキャン 異常なし
 597  レモン切る 古き記憶を 輪切るごと
 598  青春の狂気 ざくろの実爆ずる
 599  狂ひ女が 笑ふやうにや 石榴爆ず
 600  毬割れてより 実石榴の奇ぞ深む

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