2022年 春 ( 5 ) * |
育つ子を ともに見て来し 家桜 |
老いし枝に 今ぞ盛りの 家桜 |
出るもあり 帰るもありて 里桜 |
人生の 節目節目に 里桜 |
旧姓を 名乗るひとにも 花明り |
帰ろかな 花咲く里へ 帰ろかな |
また会はむ 諏訪宇治川の 花のころ 宇治野川 |
人踏まぬ そのまた先の 花の道 |
満開の 桜の下の 独り言 |
花の下や 浮かれてダンス ダンスダンス |
咲けばまた 浮かれて騒ぐ 桜馬鹿 |
鵯騒ぎ 猫は寝転ぶ 桜どき |
我は酔ひ 犬はまろびて 花が下 |
何よりも 人に疲るる 花見かな |
庭桜 退屈さうな 猫の貌 |
咲き誇る ころやも知れず 遠桜 |
花の雲 輪田の伽藍を 遠巻きに 八棟寺跡 |
花浄土 雲の上より 光さす |
神々も宴か 花の雲が上 |
ロープウェイ 花の雲より 下り来る 須磨浦山上遊園 |
養花天 なればちょびりと 般若湯 |
我飲むは 天の美禄ぞ 養花天 |
君をれば すぐにぞ晴れむ 花曇 |
花の影 踏みて古刹が 奥の院 |
昼月の 色増すころや 花篝 |
闇を吐き 闇に消えゆく 宵桜 |
夜桜の 闇の奥より 女夜叉の眼 |
夜桜を歩きて 人の外に出づる |
闇冷えてよりの 地の冷え 花の冷え |
夜桜を 愛でるふりして 君が肩 |
灯を消せば 闇夜に沈む 桜花 |
夜桜の 後ろの闇の 底深く |
桜闇 悪霊どもが 蠢きて |
さくらさくら 桜が咲けば 人狂ふ |
重き身を 椅子に投げ出す 花疲 |
眼つむれば 花また花の 花疲 |
花疲れ 眼裏までも 桜色 |
ひと闇を 散らずにをりし 朝桜 |
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