2022年 夏 ( 1 ) * |
たかが六甲 されど六甲 夏立てり |
皺の手で 孫の手を引く 子供の日 |
子供の日 壊れ玩具を 捨てられず |
本宮の 風を囃せり 祭笛 だんじり祭り |
みどりなす 万樹が中や 余花一花 |
崖上の余花や 誰をも寄せつけず |
相老の旅や 日暮れて余花に遇ふ |
薄れゆく 面影追ひて 余花に逢ふ |
晩鐘は 淋しかりけり 余花の雨 |
晩年は 晴れのち曇り 花は葉に |
落ちぶれし 名家が庭や 花は葉に |
池の面の 影の移ろひ 花は葉に |
静か世の 生々流転 花は葉に |
花は葉に 娘は母に なるといふ |
花は葉に また来年も 会ひませう |
肩寄せて 逃るる戦禍 花は葉に ウクライナ戦争 |
人生まれ 人また死せり 花は葉に |
葉桜や 風を迎ふる 形して |
山若葉 等高線を 攻め上る |
山若葉 遠近法を はみだして |
飛ぶ鳥の 影まで青き 山若葉 |
遠来の 雨細やかに 若葉山 |
天つ水 うけて膨らむ 山若葉 |
薫風や どこでもドアを 開くかの |
庭若葉 君にぞ開く 窓がある |
青と黄の 国旗を振れば みどりの夜 ウクライナ戦争によって、21世紀の戦争の野蛮と狂気と 悲惨が、如実のものとなりました ! |
ウクライナ 国歌悲しも 五月闇 ウクライナは滅びず,その栄光も,その自由さえも! …一部略…我等の敵は日差しの下に浮かぶ霧のように消え失せるだろう 兄弟よ,我等自身の国を統治しようではないか。…以下略… |
霊叫ぶ カティンの森の 木下闇 ポーランドは1939年、ナチス・ドイツとソ連の両国によって攻撃され、 全土が占領下に置かれた。1940年、ポーランド軍将校など 22000人の捕虜が、ソ連軍によってカティンの森で虐殺された。 |
voi ch'intrate みどりが中の 地獄門 国立西洋美術館 |
書開けば 伐り倒されし 新樹の香 |
空飛ぶや 一本釣りの 初鰹 |
腑抜けしよ 神戸で食す 初鰹 |
深炒りの新茶や 香り濃く深く |
わが胸に 棲むひといづこ 君影草 |
茅花流し 藍那が原の なだらかに |
紅薔薇の咲くか ロシアンルーレット |
薔薇の香や 小鼻を寄する までもなく |
地に埋めて 腐らぬキャベツ 我ら食ふ |
神苑に 神慮に叶ふ 白牡丹 |
燕まだ 雛を離さず 餌を与へ |
夏天へと 神の翼を 得しごとく 神戸まつり |
夏空へ 愛のかたちに 羽開く |
夏天へと サンバ娘の 欲るがまま |
天空の サンバ娘や 風涼し |
母の日や どんなときでも 許さるる |
2022年 春(11)へ TOPへ 2022年 夏(2)へ |
俳 子 の 俳 句 横 丁 |
2022年…新年・冬1 / 2 / 3 春1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 夏1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 秋1 / 2 / 3 / 4 冬1 / 2 |
2021年…俳子の俳句横丁 INDEX 2021 へ 2020年…俳子の俳句横丁 INDEX 2020 へ 2019年…俳子の俳句横丁 INDEX 2019 へ 2018年…俳子の俳句横丁 INDEX 2018 へ 2017年…俳子の俳句横丁 INDEX 2017 へ 2016年…俳子の俳句横丁 INDEX 2016 へ 2015年…俳子の俳句横丁 INDEX 2015 へ 2011年~2014年…俳子の俳句横丁 INDEX 2011~2014 へ 2003年~2010年…俳子の俳句横丁 INDEX 1 へ |