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    俳子俳句セレクション 2022   *
  老の春 さびしき自由 もて余す
  棺桶に片足 初湯あふれしむ
  初卓球 ピンポンポンと 球ころげ
  セーターに 顔を盗られて 手も出せず
  Fly high 雪原に舞ふ鳥となり 冬季北京オリンピック
  雪浄土 とむらうし山 けふ越えず

  卒業す あの子はとらぬ 胸ボタン
  風船のしぼみて ゴムの名残り皺
  わが星を 宇宙に揚げよ 奴凧
  完落ちや 浅蜊ひと夜で 泥を吐く
  いざ覚悟 濡れ刃ぶすりと 桜鯛
  新月や 陸に身投げの 蛍烏賊
  死ねば空く 春のスペース ひとり分
  指の間の Vの字八つ 春眩し

  青と黄の 国旗を振れば みどりの夜
  霊叫ぶ カティンの森の 木下闇
  ひとひらの 欠けて牡丹の 総崩れ
  悲しみの 泪は紅し 花ざくろ
  首なしのマヌカン 水着のみで佇つ
  裏側を 見せずに爆ずる 揚花火
  覚めるなよ 断層いまも 浅昼寝
  片蔭の 尽きて線蔭 点蔭に
  ハンケチで拭けば 泣き顔ぐちゃぐちゃに
  死なざれば 息もできずよ ピカドン忌
  ピカで死に ドンでも死にて ピカドン忌
  魔の雨と 知らずば言はむ 黒雨忌と
  死の灰を まぶして 夏の握り飯
  千枚の 紙の慟哭 禎子の忌
   トルストイ カントを超えて 虹渡れ
    戦争の廃絶・絶対平和の構築は、一国では実現できないし、
    政治的手法によっても可能とはならない。
    国境が意味を持たぬグローバルな世界で、不戦が普遍的な
    人権(人を殺さず、人に殺されない権利)として全世界的に
    認知される、草の根的な叡智によってのみ、可能となる。
    この平和への道行は、みなが思うほど困難ではない。
    一瞬にして実現される。戦争は不可避だとする政治的
    欺瞞から、人々が解き放たれさえすれば…。

  天を指し 地を平らかに ナガサキ忌
  人を恕し 罪を裁かず ナガサキ忌
  八月や いざ決戦の 玉砕忌
  横並び 前へ倣への 敗戦日
  不戦の日 征かず殺めず 敵持たず
     俳子庵で、10名近くの留学生と寝食を共にした。
     彼らは、「俳子おとうさんが日本に住んでいる」という理由だけで、
     日本との戦争に反対してくれる。いや、反対してくれると信じたいけれど、
     現実はそう簡単ではないみたい。
     フランスのセーヌ・エ・マルヌ県から来た青年は、帰国後数年してから、
     マダガスカル島で兵役に服していて楽しいと、絵葉書をくれました。
     旅行好きの彼にとっては、俳子の平和主義も、フランスの植民地兵役も、
     ともにラッキーだったのだ。
     でも、これでいいのかも知れない。いろいろな国にいろいろに生活をしている
     人がいる、それを知ることから、始めるしかないのだから。
  人権的 兵役忌避ぞ 不戦の日
     「兵役忌避」権を基本的人権のひとつとして確立し、
     この人権を侵害したり、忌避者を差別したる国、組織、個人は、
     国際法によって、捕虜虐待者と同等の処罰を受けるようにする、
     そうした文化が根付くことを、切に望みます。
  賛すれば いくさ狩場の 最前線 季:冬
     戦争を発議したり、戦争に賛成票を投じたりした者が、
     若者を前線に征かせて、自分は銃後の安全な所にいるのは可笑しい。
     戦争に賛成する者は、その戦争に命を掛けるだけの価値があるの
     だろうから、その戦争が終結するまで最前線で戦う。
     そうしない者は死刑とする。こうした国際法を、あらゆる国が批准すれば、
     人類は無意味な戦争をしなくてすむようになると思うのですが…
  思草 さきに惚れしが 負けぞえな
  雀来よ 落穂ひとつぶ 天与の餌
  悪相の じゃがいも茹でて 笑はしむ

  ふるさとは 時雨れてをるか 恙なきか
  軽々と 吹かれて飛ばず 枯尾花
  水草枯る 水になじみて 抗はず
  国境を ひとり枯野に 捨てにゆく
  おうおうお~ 闇すさまじき 御祭 春日若宮御祭

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