春 の 月  *

        春…春寒や 有明の月 細くして
          如月の 十日の月に 都を出でて (『勧進帳』より)

          ひんがしの 春暁月の 深しじま
          ひんがしの 空にや細き 春の月

          春月の 出でて朧の 湯屋の空 (有馬温泉)
          外風呂の 湯鳴りしづめて 春の月

          春月や あだな姿も 湯のけぶり
          春月に 湯浴み姿を 覗かるる

          藩架(ませがき)の 関所が跡に 春の月 (関守稲荷神社)
          春の月 須磨の山並み 眠らせて
          風呂敷に 包みて行けや 春の月

          翁見し 須磨春月に 誘はれ(現光寺)
          須磨訪はな 春望月の 出づるとき
          須磨の浦 ふりさき見れば 春の月
          春月や 西に関ある 現光寺
          これがかの 春望月か 芭蕉句碑
          俳聖の 月こそ愛でな 須磨の春
          仰ぎ見む 須磨が西端の 春の月
          蕉翁の 風雅と言はめ 春望月
          春月を ながめて一夜 現光寺

          如月の 望月が浜 潮満つる (須磨浦公園)
          黒松の 影の朧に 月出づる

          待ちびとは 来たらず春の 月翳る
          泪とは ならねど春の 月にじむ

          色白の 横顔めきて 春夕月
          六甲の 山より暮れて 春月夜

          春月に 濡るる黒髪 かきあげて
          君をれば 春宵月の ほのめける

          君をらば やがて朧の 宵が月
          春月の 光薄きを うつくしむ
          ひんがしの 月痕もまた 朧にて

          百年の 恋千年の 朧月 (五色塚古墳)
          万年を 経てや弥生の 月出づる

          春月や 兵庫をのこに 須磨をんな
          朧夜や 夢か現か 舟揺るる    俳子

           現光寺
 現光寺は、「源氏物語」の物語の主人公・光源氏の住居跡に建つ寺。
  芭蕉が須磨を訪れ、現光寺の風月庵に宿泊したのは、4月20日。
   芭蕉が見ることができたのは、朧にかすむ春の月で、
    その無念の思いを伝える句(下写真)
       見渡せば ながむれば見れば 須磨の秋 を残した。

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