花    野  *

         秋…稲架棒 朽ちて残りし 棚田跡
           谷戸の田の 荒れゆくままの 大花野

           捨て畑の 荒れたる末の 大花野
           捨て田いま 花野となるを 悲しめる


           里山に 踏み入れてより 花野人
           足弱の 爺婆なれど 花野行く

           花野行く 草や虫の名 口ずさみ
           小さきに 声かけ過ぐる 花野道
           花野愛づ 田夫野人の 我なれど

           これといふ 花はなけれど 大花野
           風と行く 花野の道の 定まらず

           そこらまで 歩くつもりが 花野まで
           里道を 曲り曲りて 花野道
           太陽も 道草するかに 花野道

           花野道 風にも色の あるやうな
           大花野 風も寄り道 してをりぬ

           縄電車 乗りて堤の 花野まで
           縄電車 とまればそこが 花野駅

           洞穴も 花野もありて 秘密基地
           をさなごも ガキ大将も 花野駈け


           雨の夜や 闇に花野を 匂はしめ

           秋の野や 草をしとねの 別座敷
           秋の野の 草を枕に 夢を織る

           秋草の 揺れあふさまに 相聞歌
           夢深く 眠れや眠れ 花野なか    俳子



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