*

           秋…かなかなや 里びと眠る 朝まだき
             かなかなや かはたれ時の 森木立
             かなかなの 鳴きてぞ哀し 隠れ里

             ひぐらしや 夕日沈むも さびしらに
             ひぐらしや ゆきあひの空 夕暮れて

             ひぐらしや 人の命の はかなくて
             かなかなや 心に疼く 響きもち

             ふるさとや 夕ひぐらしの 声遠く
             かなかなは遠し 心に近く鳴き

             夕暮れて ひぐらし遠く 風に鳴く
             蜩や 暮れそで暮れぬ 兵が墓

             ひぐらしの 暮れゆくまでの 細きこゑ
             ひぐらしや 日暮れて声の 消え細る
             ひぐらしの 声の跡形 暮れなづむ

             ひぐらしや 暮れゆく森の 小暗がり
             ひぐらしや 村のはづれの 森暗し

             かなかなは かなかなかなと 鳴きにけり
             かなかなは 切れ字大事と 鳴きにけり

             夕ひぐらし 朝かなかなの 有馬宿
             ひぐらしの 鳴くは朝一 夕仕舞
             ひぐらしの 鳴くに強弱 高低音

             ひぐらしや その日暮らしの 一ト日過ぎ
             ひぐらしよ わが身焼かるる ときも鳴け

             夕空に 遠ひぐらしの こゑ残る
             かなななの 鳴きて六甲 黄昏るる

             ひぐらしや 夕日の落つる 音が中
             蜩の そら音残れり 日暮れ空    俳子



     前頁(蝗)へ  この頁のTOPへ  次頁(秋の蝉)
  「蜩」関連ページ…(夏) 蝉取り(夏) 蝉の穴(夏) 空蝉(夏) 秋の蝉(秋)
 575 俳子ワールド
 俳子の俳句横丁
 俳子のインターネット歳時記
        INDEX版
 神戸観光名所歳時記
 須磨・句碑めぐりの旅
 俳子の守破離俳句
 俳子の独断状
   ホームへ

 俳子のインターネット歳時記 秋


 俳子のインターネット歳時記 写俳版