蚯 蚓 鳴 く  *

          夏…糸みみず 側溝泥に 頭を入れて
            尻ふりて 下水の底の 糸みみず
            側溝の みみず三匹 川流れ

            メビウスの 帯めくかばね 蚯蚓死す

          秋…クラインの 壺に迷走 みみず鳴く
            干乾びて 逃ぐる術なし 蚯蚓鳴く

            鳴く蚯蚓 踏んで天下の 一珍事
            干乾ぶる メビウスの輪や 蚯蚓死す

            おけらけら けらけらけらと みみずなく
            蚯蚓鳴く 已己巳己(いこみき)烏焉 魚魯(うえんぎょろ)と哭く

            悔みても せんなきものを 蚯蚓鳴く
            泥土も 棲めば都と 蚯蚓鳴く

            句心や 聴く耳あらば 蚯蚓鳴く
            一万句 詠めば酔狂 みみず鳴く

            蛇に足 妻に角あり 蚯蚓鳴く
            崩し字を 読むは難しと 蚯蚓鳴く

            蚯蚓鳴く 閉ぢては開く 「罪と罰」
            田鼠来る 身じろぎせずに 蚯蚓鳴

            蚯蚓鳴く 患部に至る 内視鏡
            蚯蚓鳴く アラビア文字に 酔ひながら

            文字化けの パソコン蚯蚓 鳴きやまず
            蚯蚓鳴く 我はおけらに 礼をなす

            一徳も なきはあらずと 蚯蚓鳴く
            蚯蚓鳴く 声聞くあての ありやなし

            天高し 空を飛べざる 蚯蚓にも    俳子



               ミミズ泣く?!

              ミミズの乾燥死体

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