虫 ( 1 )   *

            秋…枕辺も 遠き草野も 虫しぐれ
              二重奏 三四重奏 虫すだく

              ひとり寝の 闇の底より 虫のこゑ
              虫鳴けり 闇に艶めく 色ありて

              虫鳴きて 枕へこます 夜なれや
              虫鳴くは 老いが寝際の 子守唄

              懐に 虫の音いれて 真夜の床
              耳洗ふ 声ともなりて 秋の虫

              虫の音の わが心音に 沿ふごとく
              まどろみの 我に聞かせや 虫の吟

              耳だけは さえて寝つけず 虫しぐれ
              虫の音や 寝入りかねたる 老い人に

              虫の闇 足の先より 眠気来る
              すぐ耳の なれて寝ねたる 虫の宿

              虫の秋 すとんと落つる 眠りなか
              まどろむや 虫鳴く音を 夢に入れ


              天よりか 地の底よりか 虫のこゑ
              雨の日も 昼夜も問はず 虫のこゑ
              須磨の辺に 鳴きつかれてや 昼の虫

              夜をこめて 鳴きつぐ虫や 草の庵
              草庵の 遠きかたにも 虫のこゑ

              鳴く虫も 鳴かざる虫も 夜の宴
              鳴く度に 鳴き音たかぶる 虫の恋

              鳴く虫も 啞虫もともに 闇の中
              庭先に 姿見えねど 虫の秋

              聞くもよし見るもよきなり 虫月夜
              目つむれば 吾にも見ゆるか 虫浄土    俳子

                 コオロギ

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