虫 ( 2 )  *

           秋…堂裏の 暗きにこぼす 虫のこゑ
             福原の 闇しんしんと 虫しぐれ

             虫声を 溜めて艶めく 闇底ひ
             見なくても いい夢ばかり 虫すだく

             鳴く虫や 三匹寄れば 蟲となり
             虫すだく あだな夢見し 夜なれば

             声高に 鳴けば消ゆるか 虫の闇
             ひたすらに 鳴くほかはなき 虫の闇
             鳴きくれて 青息吐息 虫の息

             暁闇に 鳴き疲れてや 虫細る
             ひとり夜に 忍音細き 虫名残

             きぬぎぬの 擦れあふあとも 残る虫
             一拍を おきつ鳴くなり 残る虫

             縁の辺の 暗きに残る 虫の息
             鳴く虫の 鳴きやむきはの 呼気吸気

             残る虫 鳴かざるときは 闇を噛み
             残る虫 声に終古の 深余韻

             鳴くごとに 声細くなる 残る虫
             声澄みて 名残の虫の 細き息

             虫の音の 絶えてひとりの 夜となる    俳子

                スズムシ
              セスジツユムシ
   セスジツユムシは、木や草の上で、チッ・チッ・チッ…、ジー、ジーと鳴きます

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