林     檎  *

           秋…ニュートンの林檎 アダムとイブの恋
             禁断の 林檎やまろく 実の熟れて

             林檎もぐ アダムとイブの 失楽に
             禁断の林檎や をみな隠し持つ

             堕ちたくば 堕ちてみよとや 赤林檎
             林檎食ふ アダムを追ひて イブ駈くる
             許そうぞ 林檎を齧る 後の厄

             一木に つがるきおうの 林檎熟る
             林檎もぐ 白き喉元 見せもして

             林檎切る 半球笑むが ごと開く
             林檎むく 指の先まで 謎めきて

             林檎むく 我にナイフの 刃を向けて
             剝くほどに 林檎の皮の 蛇めきて

             目覚むれば 顔が林檎や マグリット
             見た目より 病んで痛んで 熟れ林檎

             倦みし世や 芯より腐る 傷林檎
             空騒ぎ 腐り林檎は 隣にも

           冬…彼女との 微妙な距離に 冬林檎
             冬林檎噛むや 歯茎のほの疼く   俳子


     前頁(柿)へ  この頁のTOPへ  次頁(胡桃)
      「林檎」関連ページ…林檎の花(春) 青林檎(夏)
  575 俳子ワールド
 俳子の俳句横丁
 俳子のインターネット歳時記
        INDEX版
 神戸観光名所歳時記
 須磨・句碑めぐりの旅
 俳子の守破離俳句
 俳子の独断状
    ホームへ

 俳子のインターネット歳時記 秋


 俳子のインターネット歳時記 写俳版