月 ( 1 )   *

         秋…きら星も 月も出でませ 長寿村 (しあわせの村)
           月出づや 灘の酒蔵 長屋門 (東灘区・神戸酒心館)

           海よりも 暗き島影 月出づる (須磨ノ浦)
           潮満ちて 月の満つれば 時もまた

           生駒なる 山を離るる 今日の月 (神戸港)
           ざわめくや 月の港に 寄す小波

           月出でて 潮の満つる 垂水浜 (垂水)
           月出でて 舟こぎ出せば 忍びめく

           山塊の 影深まりて 月を吐く (六甲山)
           月出でて 風静山(かぜせいざん)を 揺るがさず

           月ひとつ 抛りあげてや 影の山
           月明に 鎮みて暗し 武庫の山

           名月や 星まれにして 風渡る
           月白く 山影青く 艶めける

           武庫離宮 中門遺構 月清し (須磨離宮公園)
           行平の 昔もさぞや 月清し

           名月や 東になびく そなれ松
           須磨の辺の 松にかけばや 今日の月

           名月に 京の栄華を 偲びしか
           行平が 月を望みし 須磨にあり

           時折は 揺れて彩なす 水の月 (須磨寺公園)
           名月は ひとつならずや 須磨が池

           さざなみて あるも儚き 水の月
           名月は 堂谷が池に 浮かぶべし

           名月や 須磨に須磨琴 能の舞 (須磨寺)
           月に舞へ もののふの世を 惜しみつつ

           月出でて 影も舞ふなり 能神楽
           月白し 須磨の今昔 照らすかに

           月光へ 須磨一弦の 琴調べ
           月照れば さらにぞ訪はむ 須磨古刹

           名月や 放歌高吟 雲払ふ (須磨浦公園)
           淡路へと 須磨の海路に 月の道

           乙女子の こころ満つれば 月満つる
           連れびとの 思ひは知れず 月に雲

           ふりむけば 月もさすがの 須磨の関 (須磨関屋跡)
           関跡に 今宵千古の 月明り

           星芒の かすみて月の 輝ける (須磨区・現光寺)
           月白し 人は内より 輝ける

           野の月や さへぎるものは 何もなく (須磨 多井畑)
           須磨の辺や ただひとりして 月ぞ見む

           月まろし 太郎次郎の 寝ねしころ (五色塚古墳)
           後円を 望めば月の まどかなる

           月仰ぎ 神夜にさらす 喉仏
           とこしへの 月光に置く 神の御手

           ちはやぶる 神代に聞かむ 月の韻
           いにしへに 至る道あり 月の道

           一遍や 甍をはねる 月明り (兵庫区・真光寺)
           名月や 浄は不浄を きらはざる

           月白し 光あまねく 行き渡り
           よき月を ながめて天の 如意を知る

           月白し 平家栄華も 雲が隙 (福原京)
           十三夜 夢と消えたる 福原京

           落ち城の うしろよりかや 月出づる (花隈城址)
           空城の月や さへぎる雲もなく

           城無残 名月のみを 上にのせ
           月遠し うつし世いつも ままならず

           月代を 待ちて久しも 念仏寺 (有馬温泉)
           中天の 月皓々と 極楽寺
           庇まで 月傾ぶくや 善福寺

           女湯の 声はなやぐや 月出づる
           湯の月や をみなの肌の 赤むころ

           湯けむりの 向ふに淡し けふの月
           湯の宿の 月はさゆるか くもるるか

           古民家の 軒もる月や 影揺るる
           よき色の 今宵の月に 添寝かな

           月澄みて オランダ坂の 影美人 (神戸北野町)
           地と天の 闇の蒼きに 裸婦と月

           月を見る 後姿の 淋しひと (須磨区・現光寺)
           ひとつぶの泪や 月の雫めく     俳子

          須磨離宮公園・月見台 四阿舎「傘亭」

        しあわせの村(本館・宿泊館)のディスプレイ

     前頁(蟋蟀)へ  この頁のTOPへ  次頁(月2)
「月1」関連ページ…春の月(春) 夏の月(夏) 月2(秋) 月3(秋) 冬の月(冬)
  575 俳子ワールド
 俳子の俳句横丁
 俳子のインターネット歳時記
        INDEX版
 神戸観光名所歳時記
 須磨・句碑めぐりの旅
 俳子の守破離俳句
 俳子の独断状
    ホームへ

 俳子のインターネット歳時記 秋


 俳子のインターネット歳時記 写俳版