露 ( 2 )   *

          秋…福原は 敗者が都 露結ぶ (雪御所町)
            露けしや 天下人とて 墓もなく (清盛塚)

            露の世や 輪田に清盛 隠し墓 (築島 来迎寺)
            露白し 平家栄華も ここに尽く

            骨細の 十指で撫づる 露の墓
            露の墓 人こそ知らね 平家悲話
            もののふや 露を払はば 刃の濡るる

            知らざれば 事なきものを 露の墓
            露の世や 行深般若 波羅蜜多時


            夕露の 草のしめりに 濡るるひと
            もしかして 奈落に落つる 露しづく

            朝露 濡れて 羅漢の目に泪
            露の世に 仏の目にも 泪かな


            露の世や 毀誉褒貶に 定めなし
            露の世に 夢を拾ふも 恥づかしく
            粋がりて 生きてみたとて 露の玉

            露の世に 見るべきものを 見るまでぞ
            露の世に 俳句の種の 尽くるかや

            露の世に ことふることを 願ひしも
            露けくも 我に十七 文字の詩(うた)

            露しげき あの世でひねる ホ句一句
            老いてなほ 至らぬを知る 露の朝


            六甲の 山をゆるがす 露ひとつ
            脳天に衝撃 芝の夜露踏む

            行き暮れて 露を敷寝の 俳諧師 (種田山頭火)
            失ひて 得るものもあり 露の朝

            露消えしあとや 草葉の筋さやか
            露の世の ままにならぬを おもしろく

            露の世も 願へば叶ふ 星の下
            白露や 老いが心の 透き通る

            露の世の 露のいのちに 光あり
            露万余 万余のひかり 放ちゐて

            露の朝 平旦之気の 満ちそむる
            少年の 心もて見む 露の朝    俳子


            無縁塚     於:鵯越墓園

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