吾  亦  紅  *

          秋…茎先の 花穂けなげや 吾亦紅
            揺れあふて 触れることなき 吾亦紅

            共にゐる ことの安らぎ 吾亦紅
            野の風に 弥次郎兵衛めく 吾亦紅

            馬手行くも 弓手に行くも 吾亦紅
            吾亦紅 翳ある紅を 日に晒し

            吾亦紅 ほどは離れて 暮らす仲
            吾亦紅 離れて咲きて 和するかに

            離れても 絆強きか 吾亦紅
            山里は 谷より暮れて 吾亦紅

            吾亦紅 切なき嘘に ほだされて
            吾亦紅 指の触れなば 振子めき

            紫の 翳を潜めて 吾亦紅
            吾亦紅 ひと悲します 陰りもち

            吾亦紅 悲しき恋に 震ふかに
            別れては 悲し恋しの 吾亦紅

            吾亦紅 恋の火種の 燃え尽きて
            今生の 定めと知りて 吾亦紅
            隔つほど 思ひつのれり 吾亦紅

            今生の 薄きえにしを 吾亦紅
            別れては 依々恋々の 吾亦紅

            吾亦紅 過去完了の 別れ唄
            恋塚に 咲きわかれてや 吾亦紅

            ふるさとの さみしき便り 吾亦紅
            君逝かば 我に紫濃の 吾亦紅

            我もこう ありたきものを 吾亦紅
            さびしさに 揺れて彩なす 吾亦紅    俳子


                                   

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