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        夏…俺様は 賢き鳥じゃ 青葉木菟
          知らざるは 我に聞けよと 青葉木菟

          青葉木菟 聖者のやうに 森に棲み
          青葉木菟 もつと自由に 飛びたきと

          人魂が 出るてふやしろ 青葉木菟
          闇驚かす ことなく飛びて 青葉木菟

          青葉木菟 森の木強く 匂ふ夜に
          青葉木菟 いつもびつくり 貌をして

          幸せに なれる天才 青葉木菟
          遠き日の 淡き思ひ出 青葉木菟

        冬…梟の 闇に驚く 両目玉
          夜闇を 飛ぶ梟や 耳さとし

          梟や 闇の声聞き 闇を翔け
          青き闇 翔けて梟 音もなし

          シロカニぺ ランラン ヒシカン しまふくろふ
             銀の滴 降る降る まわりに(知里幸惠『アイヌ神謡集』)
          神窓開く カムイの春が 来るやうに 季:春

          Wi-Fiの 届かぬ森や 梟飛ぶ
          梟や 闇のふくらむ 森を飛び

          雨の夜や 老ふくろふの 耳遠く
          梟や 両目のほかは 老い深く
          闇淋し 死齢を超えて 梟鳴く

          ふくろふや 闇深ければ ほうほうほう
          梟の さかしら貌を 狙ひ撃て   俳子

                ワシミミズク

                      
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