冬   滝   *

        秋…滝壺の 水の青きに 谷紅葉

        冬…冬小滝 名もなく清く 美しく
          冬滝や 見物茶屋は 戸を閉ざし

          寒垢離や下品下生の 身なりせば
          冬滝に 古き自分を 捨てにゆく

          水涸れて 滝の岩肌 むきだしに (五本松かくれ滝)

          水落つる 形のままに 滝凍つる
          凍滝や 巌に白き 髭のごと

          水音を 封じこめてや 滝凍つる
          氷瀑や 閉じ込められし 音聞こゆ

          凍滝を 見上ぐる刹那 時止まる
          凍滝を 見上げてしばし 棒立ちに

          凍滝の 黙の深きに 神宿る
          凍つほどに 滝の神性 深まりぬ

          凍滝に 挑む男の 面構へ
          アイゼンの 爪痕残る 滝の道

          凍滝に なほ凍て残る 水の音
          凍てつくを 拒みて滝の 流れけり

          凍滝の 無音の音の とけそむる
          凍滝の とけて華やぐ 水の音   俳子

             徳川道(杣谷川側)・寒谷滝

                布引 雄滝

             七曲滝 2013.1.28
      「やまぼうしとハナミズキの山歩きページU
      (http://mohry.web.fc2.com/)」様からお借りしました。
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