冬 の 燈 ( 1 )  *

          秋…秋の灯の 競へばさびし ビルの窓

          冬…クリスマス イルミネイション 並木道
            倭の国の イルミネーション クリスマス

            冬の燈の 届かぬ空に 摩天楼
            冬の燈や 静かに我を 歩ましむ

            街の灯や 冬月低く 浮かせもし (六甲山1/2縦走)
            冬の燈や おお宝塚 宝塚

            冬の燈や 異界都市めく 車輌基地 (神戸電鉄・鈴蘭台車輌基地)
            闇迫る 音に饗もす 冬電車
            終電や 冬灯こぼるる 函走る

            冬燈 暗がり多き 温泉(でゆ)の道
            淀川や 川より低き 冬燈
            冬燈や 京の町家の 細格子

            山峡に ひとつ小さき 冬燈
            冬の灯や いつもの路地に ひとつだけ

            暗がりの 一隅照らす 冬燈
            闇に向く 燈火ひとつ 帰路寒し
            冬の灯や 近くて遠き 手暗がり

            冬の灯の どれも小さく 青白く
            途切れては また細々と 冬燈

            冬の灯の 暗きを急ぐ 帰路となる
            冬の灯や 帰る人みな うつむきて
            冬の灯の もるる明るさ わが家の灯

            母やさし 帰れば冬の 燈が灯る
            冬の灯や 帰るところの あればこそ

            冬の燈や 点字をなぞる 指の腹
            小夜更けて 冬の燈ひとつ 隅照らす

            冬の灯や トグルスイッチ ONにして
             NOといふ 言葉はきらひ 冬燈す

            寒き夜の ランプシェードの 薄灯り
            冬の灯や ひそかなる夜の 移ろひて

            冬窓や 人肌色の 灯をこぼす
            冬の燈や ここに生きとし 生けるもの

            冬の灯や 言葉いらざる 至福の夜
            冬の灯に 身を寄せひとつ 屋根の下

            方丈に 冬の灯ひとつ 息ひとつ
            すぐ消えて あはれ貧女の 冬燈


            寒燈を 横切る人の 影ひとつ
            寒燈に 影現れて 消えにけり

            寒燈下 我より大き 影を引き
            寒燈火 いつもの道を 影薄く

            寒燈下 惻隠の情 つのりくる
            寒燈の 連なる先の 家の灯に

            寒き灯や 狭き一間を もれいでず
            寒燈を 消してひと日を 終へにけり    俳子

                有馬温泉 太閤の湯

            Santicaのクリスマス・イルミネーション

 
            神戸電鉄・鈴蘭台車輌基地

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