凍 蝶 * 冬…凍蝶は動かず 薄き日に痴れて 羽凍てし 蝶はいづこに 休むやら 日溜りに 羽を広げて 凍てし蝶 凍蝶に とどく日差しの 頼りなく 息をつぐ 間もなく凍てぬ 手負ひ蝶 凍蝶の 破れし翅を 風が刺す 凍蝶に 息を合はせて 我祈る 凍蝶の 覚めよとかくる 熱き息 凍蝶の 生死を分かつ 一刹那 凍蝶の 動かざるまま こときれて 凍蝶の 飛ばむと羽ぞ 広げ果つ 飛び出づる 形に凍てて 蝶死せり 凍蝶に 息吹きかけて 我も凍つ 凍蝶を 見つむる我も 身の凍てて 風に哭く 凍てたる蝶の 破れ羽根 俳子 |
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枯葉の上で休むキタテハ |
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死にかけの凍蝶 |
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