| 枯 蟷 螂 * 冬…餌なくば 闇かきむしる 枯蟷螂 枯蟷螂 おのが影すら 喰ひちぎり 頬こけて 三角貌の 枯蟷螂 人ならば 人斬り銀次 枯蟷螂 枯蟷螂 祈るかたちに 二刀鎌 枯蟷螂 かざせし鎌を もてあます 嫌はれて ゐるとも知らず 枯蟷螂 永らえて 小顔腹太 枯蟷螂 修羅いくつ 潜りぬけしか 蟷螂枯る 死ぬために 雌に寄る雄 枯蟷螂 用済みの 枯蟷螂の 罪と罰 目玉だけ 枯れ残してや 雌蟷螂 痛ましや 枯蟷螂は 声持たず 殺生の 咎が烙印 枯蟷螂 まだ生くる つもりなりしか 枯蟷螂 あの世でも 生くるつもりの 枯蟷螂 枯蟷螂 生きとし生くる もの哀し 鎌錆びて 縁切寺の 枯蟷螂 枯蟷螂 枯れそで枯れぬ 我に寄る Memento mori 小首傾げの 枯蟷螂 死にゆくは 卵産みたる 枯蟷螂 All is well 死して繋がる 枯蟷螂 俳子 |
 |
| 孕みカマキリ |
 |
| 前頁（冬の蝶）へ この頁のTOPへ 次頁（茶の花）へ |
| 「枯蟷螂」関連ページ…蟷螂生る（夏） 蟷螂（秋） |
