独   楽   *

      新年…汚れ紐 巻きては放つ あばれ独楽
         勝独楽を 放つ一瞬 紐しなふ

         相ひ対す 影も争ふ 喧嘩独楽
         少年の 手垢びかりの 独楽強し

         軸芯の 定まりたれば 火の独楽に
         直立不動の一瞬 独楽澄めり

         覇を競ふ 大将独楽や せめぎあふ
         勝ちぬきて 独り楽しむ 独楽ならむ

         軸芯の 傾ぎつ廻る 地球独楽
         子は独楽を 神は地球を 廻しけり
         時超えて この星まはれ 独楽まはれ

         崩れむ として崩れざる 独楽の律
         廻る色 ほどけて独楽の 力尽く

         軸芯の ぶれてや独楽の 横倒れ
         あばれ独楽 倒れ果つるは 呆気なく

         勝独楽も よろけて終る 喧嘩かな
         勝独楽に 勝者のほまれ なかりけり

         太神楽 スプーンの上の 独楽回し   俳子

        メトロこうべ地下街通路壁画 「トリック de アート」

      前頁(弓始)へ  この頁のTOPへ  次頁(春着)
          「独楽」関連ページ…木の実独楽(秋)
  575 俳子ワールド
 俳子の俳句横丁
 俳子のインターネット歳時記
        INDEX版
 神戸観光名所歳時記
 須磨・句碑めぐりの旅
 俳子の守破離俳句
 俳子の独断状
    ホームへ

 俳子のインターネット歳時記 冬


 俳子のインターネット歳時記 写俳版