蜜    柑   *

          秋…遼東の 豕一匹 青みかん
            青蜜柑 もぐを急がば 酸つぱいぞ

          冬…鉢植の 蜜柑小さく 酸く熟す

            瀬戸内の 海おだやかに 蜜柑島
            貧しさの 及ばぬところ 蜜柑黄に

            蜜柑捥ぐ 高きに生るは 爪立ちて

            皮を剥ぐ 蜜柑の尻に 爪たてて
            可笑しかも 蜜柑も我も 臍ひとつ

            働きて お疲れさんの 蜜柑むく
            子にかくる 言葉はあらじ 蜜柑むく
            脱皮せよ 蜜柑の皮を むくやうに

            蜜柑むく おのが頭皮を 剥がすごと
            皿ナイフ フォーク要らずの 熟蜜柑

            小さき手や 皮こま切れに 蜜柑むく
            もうひとつ 更にひとつと 蜜柑むく
            夜闌けて みかんの皮の つみあがる

            廃れ家に 饐えて蜜柑の 香の立ちぬ    俳子



     前頁(冬柳)へ  この頁のTOPへ  次頁(柚子湯)
        「蜜柑」関連ページ…蜜柑の花(夏)
  575 俳子ワールド
 俳子の俳句横丁
 俳子のインターネット歳時記
        INDEX版
 神戸観光名所歳時記
 須磨・句碑めぐりの旅
 俳子の守破離俳句
 俳子の独断状
    ホームへ

 俳子のインターネット歳時記 冬


 俳子のインターネット歳時記 写俳版