雪 ( 1 )   *

          冬…天と地の あはひ遥かに 冬木立 (北海道・十勝 音更町)
            黒一点 雪の大樹は 骸めき
            いづこにも 瑕疵なきごとく 雪一枚
            雪原の 白が閉じこむ 無音界
            千畳の雪 万丈の雪しじま
            人ゐても 点にもならず 雪が原
            閑さや 雪に吸はるる 人の声
                          雪静か ここは地の涯 北の涯
            祈りすら 届かぬ果ての 雪浄土
            影あをく 光こんじき 雪の朝
            逢ふために 大雪原を 漕ぎて来る

            降る雪や 暗き底もつ 北運河 (小樽運河)
            空を来て 大地を伝ふ 雪しまき (長万部)
            北国の 景をはがして 雪しまく
            大地より 湧き立つごとく 吹雪きけり
            新山の ふぶきて雪の 積もらざる (昭和新山)
            踏み込むを 拒みて清き 牧の雪 (ノーザンホースパーク)
            雪原や 足跡あれば そこが道
            降る雪や 老ゆれど今も 北めざす (函館)

            百年の 昔も今も 雪が降る (飛騨白川郷)
            合掌の 茅葺屋根に 雪積むる
            柔らかに 音なく積もる 飛騨の雪
            雪暗の 底ひが山家 赤子泣く
            雪の夜や 昔話を ふたつみつ
            埋火や 深雪に眠る 峡が里    俳子

           北海道・十勝 音更町の雪景色

      
                 洞爺湖の雪景色

  
             冬季でも雪が積もらない昭和新山

            飛騨白川郷・合掌造り民家園

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